トリック・マスター

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原題:千王之王2000
出演:
チャウ・シンチー周星馳
ニック・チョン(張家輝)
サンドラ・ン(吳君如)
ウォン・ジン//バリー・ウォン王晶
スーキ・クワン(關秀媚)  他
監督:ウォン・ジン//バリー・ウォン王晶
1999年度作品

チャウ・シンチー出演作でガッカリな部類に入ってしまう作品。バリー・ウォン監督作は当たりはずれがね(汗)

『若手刑事フン(ニック・チョン)は、高校生に扮しての金持ち娘の護衛など、日々押し付けられる安直な捜査に嫌気がさしていた。そしてもっと重要な仕事がしたいと上司に直訴した結果、命じられたのはギャンブルの天才にして香港裏社会に君臨する男、フェラーリ逮捕の証拠を掴むための潜入捜査だった。しかし首尾よく奴の組織に潜入したものの、まんまとフェラーリの策略に嵌められ、大恥を掻かされた挙句、停職処分まで喰らってしまう。リベンジに燃えるフンは恋人ピザの義兄であり、ギャンブルの帝王として名を馳せるウォン師匠(チャウ・シンチー)への弟子入りを決意するのだった!(DVDジャケットより引用)』

シンチーが契約した撮影日数が6日間と短く、出演シーンを限定せざるを得なかったため、ニック・チョンが実際の主演。 当時、シンチーのギャラが高騰していて、レイモンド・ウォン(黃百鳴)によると、10日間、2000万元(約2億7500万円)で出演交渉したものの、シンチーに丁重に断られたそう。・・・本作は6日間で、どんだけもらったんだろうね?

しょうもない下ネタが多かったな。うつ伏せで勃起して腰が上がるとか、コンドームを探してラップで代用とか。わざわざテロップで「ハンサムな男の9割はコンドームを使わない」とか書かんでも。日本の18禁をネタにしてたけど、女生徒が縄で縛られた状態で日本語で「イタイ~、イタイ~。」って(汗)。頭の上にロウソクをのっけるのは間違ってると思う(笑)

マトリックス」、「中華英雄」、「ラヴソング」なんかのパロディはニヤリとしてしまったな。爆笑してしまったのは「リング」のパロディで貞子に扮したニック・チョンのおでこにさりげなく書いてる文字。これも下ネタだ。あー、しょうもない!(笑)

ニック・チョンをサンドラ・ンが叔父たちに紹介するくだり。その日が初対面だったのに、ニコニコしながら「髪型はダサいし、お金もないし学もない。エッチも弱いの。」って紹介してる(笑)。サンドラらしい笑いのパターン。

パーティーでのシンチーとニック・チョンの会話シーン、トランプ対決シーンは、ほとんど別撮りだな。2人の顔が一緒にうつる場面がなかったし。後ろ向きのニック・チョンの代役はわかりづらかったけど、スーキ・クワンの代役は髪型が違ったので丸わかり。

シンチーが「俺の靴を舐めれば勘弁してやる」って言ってウンコがのった靴をニック・チョンに舐めさせるシーンは、”闇のシンチー”が出現したな(笑)

ニック・チョンがお腹にタトゥーを入れられた文字、”我愛蔡楓華”。ニック・チョンは嫌がってて、それを見た人たちが笑ってたけど、理由がわからなかったな。こういう地元の笑いがわからないのは仕方ない。ちなみに蔡楓華は80年代の香港歌手で”香港の玉置浩二””と言われてるそう。映画にも何本か出演してて日本で観れるのは金城武主演の「パラダイス!(原題:兩個只能活一個)」くらい。

終盤のギャンブル対決。ニック・チョンが服にトランプをベタベタ貼った恰好だったけど、ギャンブル対決前にその恰好をバリー・ウォンたちが指摘しないのがおかしい。服に貼ったトランプでイカサマされるかもしれないのに。

デブカマキリ拳をしだしたバリー・ウォンに対してのシンチーの対抗手段は「おいおい。」だったな。それで、あっさりとバリー・ウォンはやられてるし。グダグダというか、尻すぼみした感じ。・・・しっかし、本作はバリー・ウォンの出演シーンが多かったなぁ。プロデューサーと監督も兼ねてたから、シンチーに払う高額ギャラもあって、少しでもコスト削減するために出演したのかも。

このころのシンチーは、もう、ギャンブルものに出演するの、飽きてる感じ。シンチーを出演させたら稼げるという製作会社の思惑に付き合ってるだけみたいな。本作でギャンブルものの出演は最後で、次作があの大ヒット作「少林サッカー」となる。

原題に”2000”とついていたから、過去作のリメイクなのかと調べてみた。バリー・ウォンがショウブラで初監督した「千王鬥千霸」と「賊王之王」という作品があったので、おそらくそれらを合わせたタイトルにしたんだろうな。

日本語吹き替え版でもチラっと観たけど、エンドロールのNGシーンまで吹替えしなくても。セリフの間違いを吹替えされてもなぁ。

ニック・チョンがお腹にタトゥーを刻まれた蔡楓華が歌う安全地帯の「ワインレッドの心」のカバー「月蝕」↓。80年代だなあ!!(笑)