スパイチーム

おすすめランク 
原題:神偷次世代
出演:
レオン・ライ(黎明)
スー・チー舒淇
チャン・シウチョン(陳小春
サム・リー李燦森)  他
監督:ウィルソン・イップ(葉偉信)
2000年度作品

「イップ・マン」シリーズのウィルソン・イップ監督作品。

『それがどんな危険で不可能な依頼であっても、必ず遂行するスパイチーム、 マック(レオン・ライ)、バード(ジョーダン・チャン)、ソト(アレックス・トー)、サム(サム・リー)、 ミシェールミシェール・サラーム)の5人にある日、リー博士から依頼が舞い込む。 彼が発明した新薬の権利が横取りされようとしていたのだ。 リー博士から依頼を受けたスパイチームはマレーシアに飛び、製薬会社に潜入する。新薬とデータを盗みだしたが、それはフェイクであった! 絶対絶命のマックの前に謎の女ジュン(スー・チー)が現れる・・・(DVDジャケットより引用)』

「ミッション・インポッシブル」みたいなことをしてるけど、「ミッション・インポッシブル」の方がやっぱりおもしろいよなぁ・・・とブツブツ言って観てしまうような作品(笑)。現在のCG技術で、現在のウィルソン・イップ監督がセルフリメイクしたら、面白くできるかも。

あらすじをDVDジャケットからそのまま引用したけど、間違ってる箇所あり。スパイチームのメンバーとして、ソトがいるけど、リー博士から依頼が来た時点では、チームにはいないので。あと、”新薬とデータを盗みだしたがフェイク”ってところも、結果的に何も盗めずだったんだよね。・・・書いた人、さぞかし忙しかったんでしょうね(爆)

スパイチームのメンバーそれぞれの描き方が薄っぺらなので、感情移入ができなかったな。シウチョン演じるバードが話し始めたら飛行機の騒音で聞こえないってネタを2回もするくらいなら、キャラを深掘りするシーンがほしかった。

製薬会社潜入シーン。パスワードがタイ語ってのは困惑するわな(汗)。奪おうとしたものが本物じゃないってのは想定内だけど、スパイが侵入して操作したらシステムが爆破する仕組みなんて、製薬会社がするかね?ステークホルダーにどう説明するおつもりでしょ?(笑)

スー・チー演じるジュンが中盤から登場するわけだけど、謎多き女みたいな演出、必要だった?で、信用できるか全くわからないのに、リー博士の遺体の場所を教えたってだけで、レオン演じるマックが仲間に相談せず、チームに加えようとするのもわからん。こういう仕事って互いを完全に信用できて成り立ってるわけでしょ?ミシェールがジュンの肩に発砲した時点で、そんなの望めなくなったわな(汗)

スパイチームが持ってたひみつ道具は、てんとう虫型の偵察機、網膜データを複製してコンタクトレンズを作る装置、共振性の鎮静剤などなど。鎮静剤ってのは、旧KGBご用達だった(ほんとかよ)とか言ってて、これを水に溶かして飲んだら、外部から特定の周波数を当てると薬が反応し、一発でおねんねしちゃう代物だとか。・・・これを製薬会社が不眠症の薬に応用できたらぼろ儲けだな(笑)

試薬を製薬会社内であれだけのセキュリティで保管してたのに、隠し場所がバレたら、手持ちで逃げてるカン博士って頭悪いんかと(汗)。金になるってわかったら、ボディーガードでも簡単に裏切るでしょうに。死に際に「がっはっは」って笑ってる場合じゃない(笑)

サムとミシェールひみつ道具を足に装着して車から飛び出して、後ろの敵を銃撃するシーン。・・・着地した後は、ただのローラースケートだし(笑)

アレックス・トー演じるソトが、3年前にメンバーだった女性を死なせてしまったまま行方不明になった理由も説明ないし、マックを殺そうとする動機もわからんのよね。

クライマックス。マックとソトが木の上でごちゃごちゃやってるんだけど、あの、速いテンポのカット割りが、何をやってるのかわからなくさせててイライラしたな。3回くらい見て、「ソトの状態は、試薬入れてる筒に足を引っかけてぶらさがってるわけね。」ってわかったもの(汗)

このころの、これが精一杯だったCG技術で爆発してる炎の中からレオン・ライが木のつるにぶら下がって不自然に現れるシーンはやめてほしかったな。CG発展途上の頃って、こういう萎える演出があったよね(汗)

オランウータンの扱いも思いつきな感じ。中盤で野生に返したと思ったら、クライマックスで再登場して、マックとソトの生死を分けるような行動した時は「コントかよ!」って突っ込んでしまった。

エンドロール前に、劇中の該当シーンをうつして「お帰りの際は所持品をお忘れなく」「携帯電話の電源はつけて結構です」って”劇場前の注意”みたいなことしてたけど、「おもしろかったー!」って思ってない状態でやられてもしらけてしまったな。

未だにシウチョンをジョーダンって呼べないんだよね。フォン・ツイファン(馮淬帆)をスタンリーと呼べないのと同じ(笑)

公開時、かつてあった動物園前シネフェスタで観たっけ。きれいで、ガラガラ(コラコラ!)で鑑賞しやすい劇場だったっけ。あそこは正に”バブル遺産”だったな(汗)

昨年から、ゴールデンハーベスト社が配給した本作も含めた35作品を配給会社のハークがデジタル配信を開始。本作は現在のところ近日配信となっている。ラインナップ見たら廃盤になってる作品も含まれてるので、チェックしてみるとよろしいかと。

ゴールデン・ハーベスト | 株式会社ハーク