ワイルド・シティ

おすすめランク 
原題:迷城
出演:
ルイス・クー(古天樂)
ショーン・ユー余文樂
トン・リーヤー(佟麗婭)  他
監督:リンゴ・ラム(林嶺東)
2015年度作品

リンゴ・ラムが、2007年に「強奪のトライアングル」を共同監督して以来、8年ぶりにメガホンをとった作品。

『バーを経営する元警察官のマン (ルイス・クー)は、店で泥酔した見知らぬ女(トン・リーヤー)を放っておけず、義母と弟のチュン (ショーン・ユー)が住むアパートに一晩泊める。ところがその翌日、女が何者かによって車で連れ去られてしまう。必死に追跡するマン兄弟との間で起こる大乱闘。その隙に姿を消す女。やがて、大金の入ったスーツケースを回収するため、女は再びマンたちに連絡を入れてきた。どうやらそれは、大陸の裏社会の金らしいのだが・・・。(MovieWalkerより引用)』

リンゴ・ラム監督作なので期待したけど、凡庸だったな。最近観た作品はどうもハズレ続き(汗)

マンもチュンも見事に巻き込まれたよな(汗)。最大の要因は、トン・リーヤー演じるユンの美貌だったにちがいない(笑)。泥酔状態の”赤の美人”(笑)を介抱するまではボクもするだろうけど、自分の家に連れて来たりはしないわ。翌朝、何を疑われるかわからんし(笑)。マンはどうかわからんが、チュンはチャンスあればヤリたいと思ってただろうから、ユンが特盛ブサイクだったら、手助けなんてしてなかっただろうな(笑)

ユンのキャラが”してもらって当たり前”系って感じで、好きになれなかったなぁ(笑)。ユンが車で連れ去られ、マンとチュンの必死の追跡で救出してもらったのに、その混乱の最中、さっさとトンズラしたのには、「すげー、クソ女だな。」と呟いてしまった(笑)。あと、マンとチュンにさんざん迷惑かけたのに、大金を回収できた時に、山分けを拒否って、それとこれとは別とか言ってるし。

殺し屋たちの兄貴が死んじゃって、「安心してくれ。必ず、殺す。」って誓ってたけど、あんたらの思考回路が残念すぎるわ。

警察って、そんなに融通が利かないもんなのかい?交通事故があって、それを起こした人が、凶悪犯に追われたことが原因だったとしても、事故おこしたことには変わりはないから逮捕しちゃうんかね。逮捕されてる間に、凶悪犯に家族が殺されたら責任はどうなるんだろ?「すいませんでした。」じゃ、すまないわな。

ショーン・ユーの役柄がマヌケだったな。いつの時点で根拠なく、周りが迷惑していることも知らず、そんなに勝気になれるのかね。一番大事な母親が誘拐された時点で、えらい慌ててるけど、原因はあんたがマヌケだからなんだよ。

ユンの「必要なのは、人を見抜くこと。」ってセリフは、「そのとおり!」って思ったな。でもかなり難しいことだよね。しばらく付き合わないとわからんし、ほんとは凄い人物なのに、何の根拠もない第一印象だけで、距離を置いちゃうこともあるし。

監督が本作で伝えたかったのは、「紙切れが価値を持ちすぎた。」ってこと。富を独占してる連中が、悪事は貧しい輩に任せて、人々が殺し合ったり不幸に陥るのを影でせせら笑ってる現実を大衆に気づかせたかったのかもね。

リンゴ・ラム監督が2018年12月29日に63歳の若さで亡くなったのを知った時はショックだった。「友は風の彼方に」のような傑作を新作が出る度に期待していただけに残念でならない。