狼たちの絆

おすすめランク B   

原題:縦横四海
出演:
チョウ・ユンファ (周潤發)
レスリー・チャン (張國榮)
チェリー・チェン (鐘楚紅)
チュウ・コン (朱江)
ケネス・ツァン (曾江)
ウー・フォン (胡楓)

監督:ジョン・ウー (呉宇森)     
1991年度作品

この作品でのユンファとレスリーはほんと楽しそうに演技していて、見ているボクも何にも考えずに素直に楽しめた。

プッジャイ(チョウ・ユンファ)とジム(レスリー・チャン)はパリで名画専門に盗みを働く泥棒コンビ。プッジャイは次の仕事を最後に泥棒稼業から足を洗い、幼なじみの恋人ホンタウ(チェリー・チェン)とともに香港に帰ることを決意する。ところが、この計画には、彼らの獲物を狙ういくつもの ワナが仕掛けられており、激しい銃撃戦の末、プッジャイは港で車ごと船に激突、爆破し行方不明になってしまう。

数年後、香港へ帰ったジムとホンタウは、恋に落ち結婚する。そんなある日、ジムはパリで最後に強奪を失敗した絵がオークションにかけられていること を知る。プッジャイを失うきっかけになった絵だけに、なんとしてもの思いで盗みの計画をたてるジム。そこへ突然、死んだとばかり思っていたプッジャイ が、車椅子姿で現れた。名コンビの復活によって、入念な計画のもと厳重な警戒をかい潜り、彼らは因縁の絵画強奪に首尾よく成功する。 だが、彼らの育ての親でもある悪徳美術品コレクター、チョウ(ケン・ツァン)の一味が、名画の強奪にやってきた。ふたりは絶対絶命の危機に陥るのだった・・・。

ユンファはB型肝炎による1年間の休養からこの作品でカムバックを果たし、一方、レスリーはこの作品を最後に芸能界から引退すると宣言した作品。 でも、レスリーはよほど引退後のカナダ生活が退屈だったのか、のちに宣言を翻して復帰。またチェリー・チェンは本当にこの作品を最後に結婚、引退してしまった。

高校時代、テレビ大阪のゴールデンタイムに放送され、クラスメートに「おもしろいから見ろ!見ろ!」と薦めたが、誰一人見てくれず、 くやしい思いをした思い出がある(笑)。

チェリー・チェンの誕生日にケーキにいたずらしてチェリーを怒らせたユンファ。チェリーをなだめながら、川に突き落とそうとするユンファの 一瞬の顔が爆笑。で、結局、チェリーに蹴られてユンファがプールに落ちちゃってる。

劇中に流れるのは山口百恵の「さよならの向う側」をカバーした「風繼續吹」。この曲が流れながら、ユンファを亡くした悲しみから、やがてレスリーと チェリーが愛を育んでいくまでの描写がよかった。

ダンスシーン。よく、車椅子でやれたよな。ユンファ、けっこう練習したはず。

ユンファとレスリーが無線でやり取りするシーンのユンファが笑える。で、その後、金庫に閉じ込められたレスリーをユンファが救いに行って 金庫を爆破するんだけど、なんで、全然仕掛けた場所と違うところが爆破すんのよ・・・(笑)激しい銃撃戦が終わった後、「やったー!」って 感じでユンファが「しとしとぴっちゃん・・・」とか歌ってるのも笑えてしまった。

ユンファの家でのバトル。ケン・ツァン(曾江)に向かって、撃たれたユンファが起き上がって、ジャンプ蹴りし、回し蹴りを何回もくらわすシーン は、「あらー!あのユンファが!」とはじめて見た時はびっくりしてしまった。蹴り終わった後、「ハーーー!!!ニ!ニ!防弾チョッキでした!」 っていうユンファが楽しい。このシーン、おもしろくって何度も見た記憶がある。

その後の銃撃戦はBGMのノリもテンポよく、ただ銃で撃ち合ってるだけではなく、コーラを電子レンジに入れて爆破させたり、釣りざおを 使ったアクションがあったり、マジシャンのような敵が登場したりと見どころが多かった。・・・ってかあのマジシャンみたいな敵、トランプが 刃のようになっていろんなの壊してたけど、あんなやり方してたら自分の手だって切っちゃうぞ!?(笑)

ユンファ、レスリー、チェリーには二人の育ての親がいて、片方からはスリのやり方などを厳しくしつけられ、また片方は警官でやさしく 育てられるんだけど、子供の頃のエピソードシーンもよかった。

ラスト、アメリカに渡ったユンファたち。レスリーとチェリーの家で同居するユンファが家事や子供の世話をしてて、誤って子供を投げちゃう シーンは爆笑した。ほんま、ユンファにはコメディもまたやってほしいわ。最後まで、笑ってエンディングむかえるって作品、ひさしぶりに 見た気がする。

この作品の香港原題の「縦横四海」はロベール・アンリコ監督の「冒険者たち」の香港公開題名で、英語題の「Once a Thief」は アラン・ドロン主演の「泥棒を消せ」の原題である。

 ↓レスリーが「風繼續吹」をライブで歌ってる動画。