過ぎゆく時の中で

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原題:阿郎的故事
出演:
チョウ・ユンファ(周潤發)
シルヴィア・チャン(張艾嘉)
ウォン・コンユン(黄坤玄)
ン・マンタ(吳孟達
ウォン・ティンラム(王天林)
監督: ジョニー・トー(杜琪峯)
1989年度作品

いやあ、久しぶりに観たけど、やっぱり終盤で涙ぽろぽろしてしまったなぁ。初めて観た時なんて号泣したっけ。

『アロン(チョウ・ユンファ)は、かつて、バイクのレーサーだったが、ケガをして以来、建設現場で働きながら、息子のポーキー(ウォン・コンユン)と2人で、貧しいながらも楽しい生活を送っていた。ある日、CMの子役募集を知ったアロンの友人、ガウロン(ン・マンタ)が、ポーキーをオーディションに応募すると、見事、合格する。親の承諾が必要だと知ったアロンが、CMのプロデューサーに会いに行くと、そのプロデューサーは10年前に行方知らずになった恋人、シルヴィア(シルヴィア・チャン)だった。

10年前。アロンとシルヴィアはつき合い、シルヴィアは妊娠していたが、当時のアロンは女癖が悪く、シルヴィアとは喧嘩の日々だった。シルヴィアは、アロンとの結婚を母親に頑なに反対され、さらには産んだ子供が死産だったため、アロンに別れを告げることもなく、アメリカに旅立ったのだった。

ひさしぶりに再会したアロンとシルヴィア。シルヴィアはポーキーが誰の子なのか尋ねる。すると、アロンと結婚させないため、母親が死産だとシルヴィアに嘘をついていた事実を知るのだった。

ポーキーは突然の母親の出現にとまどうが、だんだんと家族3人で暮らすことを夢見るようになる。アロンはシルヴィアとよりを戻そうと模索するが、シルヴィアにはすでにアロンへの愛はなかった。そして、アメリカにポーキーを連れて行きたいとアロンに告げるのだった。ポーキーがシルヴィアと一緒に楽しむ姿を見たアロンは、アメリカに行った方が幸せな生活を送ることができると思い、親子喧嘩の末、ポーキーを家から追い出してしまうのだった・・・。』

しょっぱなのアロンとポーキーの起床から身支度、バイクでの通勤通学シーンで、2人の取り巻く状況や父子愛がうまく表現されてたな。

2人が弁当を食べるシーン。ポーキーが口に含んだコーラをアロンに吹きかけるところは、少年時代、こういうことができちゃう父子関係を羨ましく思ったなぁ。

ポーキーが初めてシルヴィアの滞在するホテルで朝食を食べるシーン。ハムエッグの食べ方がかわいらしい(笑)。長年、アロンに注意されることもなかったんだろうな。アロンも同じ食べ方だったり!?(笑)。

シルヴィアとフランス料理店に来たポーキーから、アロンが電話で誘われるシーン。アロンが店にやってきて、シルヴィアが席を外している間に、注文することになるのだが、メニューを読めないアロンは、ポーキーと同じものを注文。出てきた料理がお子様セット(笑)。しっかし、意地悪な店員だな(笑)。

ン・マンタ演じるガウロンの女関係が気になる(笑)。台湾の女もタイの女もセリフは食事の誘いのみで、結局、ガウロンは金をパクられトンズラされ、アロンに「毎回だな。」って言われてる(笑)。

シルヴィアの母親はひどいことしてくれたよな~。いくら結婚に反対でも、死産って嘘つくのはあんまり。こういう親ほど「あなたのためを思って」とか言い出して、結果的に子供を不幸にしておきながら、決して自分が悪いことをしたなんて思わないからなぁ。シルヴィアとポーキーの失った年月は大きい。

高級料理食べさせたり、高いモノをたくさん買い与えたりして、ポーキーとのブランクをシルヴィアはなんとか埋めようとしてたけど、幼少期の親子の絆を深めるべき時間を他で埋め合わせるのはなかなか困難なんだよね。

なんといってもポーキー役のウォン・コンユンの演技が素晴らしかった。アロンと離れた後、ホテルからアロンに涙声で「すごく会いたいよ。」と電話をかけるシーンは特筆。

ラストがあんな展開になってしまったから、ポーキーの行く末が心配。シルヴィアとアメリカに行くことになるだろうし、シルヴィアが付き合ってた男性と結婚なんてことになったら、それこそポーキーの望んでない事態になるわけで。グレるの必至!?(爆)

本作はユンファとシルヴィアが共同で原案を執筆した。ユンファは3度目の香港電影金像奨主演男優賞を本作で獲得している。

公開時、香港中の女性客が涙したと言われるほど大ヒットした。製作されてから30年以上経ってるから、感動モノを観まくってる方には、”ベタな展開”と言われそうだけど、ボクはおすすめいたします!

↓サミュエルが歌う主題歌「阿郎戀曲」。