帰って来たドラゴン

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原題:神龍小虎闖江湖
出演:
ブルース・リャン(梁小龍)
倉田保昭  他
監督:ン・シーユエン(吳思遠)
1973年度作品

清朝末期。麻薬や人身売買など、あらゆる犯罪と暴力が渦巻く悪の魔窟、金沙村(ゴールド・サンド・シティ)。悪辣なボス、イム・クンホーが支配するその街にやってきた1人の男。巷にはびこる悪を懲らしめながら流浪の旅を続ける正義の好漢、その名もドラゴン。彼にはある目的があった。旅の途中、ドラゴンは2人組の盗賊リトル・マウスとブラック・キャットに襲われるが、鮮やかな機転と華麗なクンフー技でそれを退け、逆に2人の盗賊はドラゴンに弟子入りして旅を共にしていた。

ドラゴンと2人の弟子が金沙村に到着した頃、イーグルと呼ばれる伝説の女格闘家もその街にやってきた。彼ら全員の狙いは“シルバー・パール”というチベットの寺院から盗まれた秘宝にあった。そして、もう1人、金沙村のイムを訪ねてやってきた謎の男、ブラック・ジャガー。彼こそ非情な殺人空手の使い手として恐れられる格闘家で、彼が肩に背負い、運んできたものこそ秘宝“シルバー・パール”だった。やがて、“シルバー・パール”を巡り、ドラゴン、ブラック・ジャガー、イーグル、リトル・マウス、ブラック・キャットら最強の強者たちが腕を競い、壮絶な激闘と騙し合いを繰り広げながら、果てしない争奪戦が続いていく・・・。(公式サイトより引用)』

すでに台湾、香港で人気を不動のものにしていた倉田さんが本作で日本に凱旋帰国し、“和製ドラゴン”として日本でも活躍することになった作品! 

リャンが腰掛けを組み立てて、くつろぎタイムするシーン。マン・ホイ(孟海)が縛られてぶら下がってたのは、さすがにくつろぐ前に気づくだろうに。わざと気づかないフリしてたとしたら根が意地悪な人だよな(笑)

コメディリリーフのハン・クォツァイ(韓國材)とマン・ホイ。バク転とかアクロバティックな動きは「さすが!」って思ったけど、ジャンケンばっかりしてた印象が残っちゃったな。

イーグル役が「黒薔薇VS黒薔薇」のウォン・ワンシー(黃韻詩)だったことに気づいたのは、かなりの年月が経ってから(汗)

本作の見どころは何と言っても、リャンと倉田さんの壮絶なバトル!何度見ても、リャンのジャンプまわし蹴りとジャンプ力はすごいよな~!倉田さんによると、狭い路地の壁を両脚で登って格闘するシーンは、太腿は腫れるわ、腰は痛いわ、大変だったそう。観客を飽きさせないように、追いかけっこしながら、場所をチェンジして、バトル継続って演出もよかったな。ヌンチャクとトンファーでのバトルも見応えあり! 

2001年に発売されたDVDには、倉田さんの音声解説が収録されててうれしかった。困惑したのは、本編の音声が聞こえないので、倉田さんがしゃべらないと、延々無音のままだったこと(汗)

倉田さんが映像を見ながら思い出したことなんかを解説してくれてるんだけど、リャンが3人組と闘うシーンの3人のうちの1人はリャンの親戚のおじさんだとか、 スン・ラン(孫嵐)は、ニンニク食べながら酒飲むのが好きだとか、マン・ホイにいろいろ悪いこと教えただとか、質屋の男は製作進行の人だとか、「あー、あれ、リャンの弟ですね。」 とか、まさに「帰って来たドラゴン」マニア垂涎のネタを披露してくれている(笑)

倉田さんの登場シーンでは、「この服、似合わないですねぇ~」、「モミアゲ長すぎましたね~」を連発!(笑)

「コワー!」って思ったエピソードは、リャンが別の映画の撮影中に、ヤジ馬から北京語が話せないことをバカにされて殴ったところ、相手が黒社会の幹部だったからトラブルに。自宅謹慎明けにいきなり何者かに背中を切りつけられたそう(汗)

DVDジャケットに書いてるあらすじが「え?そうだっけ?」って頭が混乱しちゃったんだよね(汗)。”三つの大河、三つの丘を越えた秘密の隠れ家”だとか、”黄金の坑道”なんてセリフもシーンもなかったぞ?。あと、キャスト欄のリトル・マウスの配役がマン・ホイじゃなくて、ラム・ケンミン(誰?(笑))とか書いてるし、音声は北京語なのに、広東語って書いてるし。

10年以上前に神戸三宮のブックオフでDVDが2つも置いてあった時は目を疑ったっけ。12000円くらいの値段をつけてたな(汗)

そして、ついに2024年12月4日に本作の2Kリマスター完全版がBlu-ray発売!残念なのは、上記の倉田さんの音声解説が収録されてないことだけど、VHSやDVDでカットされていたディーン・セキの出演シーンが復元されたのは嬉しいなぁ!リバイバル上映時、観に行けなかったから、楽しみ~!!