ドラゴン・ロード

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原題:龍少爺
出演:
ジャッキー・チェン成龍
マース(火星)
ウォン・インシック(黄仁植)
シドニー雪梨)  他
監督:ジャッキー・チェン成龍
1982年度作品

ジャッキーが「ヤング・マスター」以後はカンフー映画は作らないと宣言後、スポーツを取り入れ、以後のジャッキー映画に通じる体当たりスタントを盛り込んだ作品!

『ドラゴン(ジャッキー・チェン)は勉強嫌いの金持ち坊ちゃん。ある日、親友の阿牛(マース)と街でかわいい女の子、秀麗(シドニー)に出会い、一目惚れしてしまう。秀麗にラブレターを書き、凧につけて送ろうとしたところ、糸が切れて凧が飛ばされ、それを追ったドラゴンはある工場らしき場所にやってくる。そこでは、盗んだ国宝を外国人に売りさばこうとするキム長官 (ウォン・インシック )率いる盗賊団がその準備をしているところだった。

その盗賊団の中で、副長官(チャーリー・チャン)だけは、国宝の密売に頑なに反対していた。彼は、取引を阻もうと国宝の中でも価値のある数個を盗み、隠していた。隠した国宝のありかを知ろうとキム長官は副長官に執拗な攻撃をしてくる。

ドラゴンと阿牛はケガを負った副長官を匿い、国宝を守るため、キム長官と対決することになるのだった・・・。』

しょっぱなのゴールデンポイント争奪戦。“6000人が頂上を目指す!” なんてパンフに書いてあったが、どう見てもそんなにおらんだろ(笑)。パンフの表紙にはジャッキーがキックしている下に6000人くらいが、金色の光を目指して塔を登ってる捏造絵画を載せている(笑)

羽根のついた球を地面に落とさないようにして蹴り、あとはサッカーのルールと同じ“ドラゴン・キッカー”試合。このシーンだけで3ヶ月(←まあ、6000人で嘘をついてるからほんとかどうかはわからんが(笑))かかったらしい。 

この作品でのジャッキーは、”カンフー映画は作らない宣言”をしてしまったので、まともなカンフーアクションは全くしていないと言っていい。ラストのウォン・インシックとのバトルも、明らかにインシックの方が強く、ジャッキーは物を投げたり、2階から、ジャッキーもろとも落ちようとしたり、卑怯なことをして応戦してる感じ。インシックにとどめを刺すのも、マースと一緒に重たい袋を倒れたインシックに数個のせるってだけの物足りなさ。

この作品で評価すべきは、これまでのジャッキー作品のラストの闘いでは、野原で延々闘うというシーンがほとんどだったが、この作品では2階から落ちたり、ロープにぶらさがってキックするなど、立体を駆使したアクション、スタントをやったこと。

今回のブログ移行作業で、Amazonプライムで吹替え版があったので、久しぶりに鑑賞したら、ボクが以前観たものと異なるバージョンだった。ジャッキーVSウォン・インシックのバトル後にゴールデンポイント争奪戦があり、試合中、競技場に入り込んだ2人の子供をジャッキーが救うという、日本公開版になかったシーンがある反面、日本公開版にあったシーンがいくつかカットされていた。日本公開版のラストのジャッキーとマースの父親たち(ティエン・ファンとポール・チャン)の真っ白ブチ切れ姿はカットしてほしくなかったな(笑)

で、ドラゴン・キッカー試合中の実況が広川太一郎さんだと思い込んで、笑っていたら、「いや、まてよ。声が違うぞ!?」と思い、調べたら新録版の方で、堀内賢雄さんだった。堀内さんの「審判はと言いますと、ずうずうしくもヤング・マスターにも出演しておりまして、賄賂、横領当たり前の口まがりじじいでお送りいたしましょう。」って実況には爆笑したな(笑)

で、堀川さんと広川さんの実況の違いも知りたいと、持ってるはずのソフトを探したら、吹替えなしのDVDだった(汗)ので、急遽、Blu-rayを購入。久しぶりの広川節を堪能(笑)。しっかし、字幕だけDVD、吹替え入りDVD、Blu-ray、エクストリームエディションと、次々後出しされると1作品にどんだけ費やさないといかんのかと思うよな(汗)。なので、作品により選別しないとやってられないので、本作はこれまで字幕だけDVDのみの所持だった(笑)

パンフレットのグッズ販売の中に“ドラゴン・キッカー”が450円で販売されていた。いまだに使用せずに元箱付きで持っている人がいたら、うらやましすぎる!!(←いるのか?(笑))

原題“龍少爺”の“少爺”は、“若旦那”“御曹司”ってな意味。”Dragon Lord”の“Lord”は貴族や○○卿って意味で、 その中に“公爵の子息”って意味があったので、この作品のタイトルをわかりやすく言えば、「金持ちドラゴン一家のバカドラ息子ジャッキー」ってことか(笑)