鬼馬大俠

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原題:鬼馬大俠
出演:
シーマー・ロン(司馬龍)
ロン・ジェンエール(龍君兒)
イー・ユアン(易原)  他
監督:ジョセフ・クオ

1978年度作品

MATVムービーアジアで放送された作品。「少林寺への道」のジョセフ・クオ監督作。

爺さん(イー・ユアン)と孫娘(ロン・ジェンエール)が登場し、爺さんが孫娘の結婚相手を探すと言い出す。条件は孫娘との勝負で勝つこと。で、町中で相手を募り、デブ、小さい人、坊さんなんかと、15分くらい次々と対決。そこに、主人公の司馬龍が現れ、対決に勝ってしまう。

爺さんは結婚相手はお前だと勝手に決めるのだが、司馬龍は、反政府の人間で追われている身のため、結婚はできないと断る。それを許さない爺さんは、それから、孫娘と共に執拗に司馬龍を追いかけまわすのだった・・・。

・・・もうね、くだらないんだよね。司馬龍が爺さんたちから逃げて、そこで、政府軍に見つかってバトル、そこにまた爺さんたちが現れて、逃げるの繰り返しを驚くほどするのよ。

女郎屋なら、爺さんたちが入ってこないだろうと司馬龍らが入店し、接客されるシーン。接客係が、どんな女が希望かとか、ああだこうだしゃべるんだけど、全くストーリーの伏線にもならない会話を長々としてる。いらんだろ、このシーン。

で、女郎屋おかまいなしに爺さんたちが入店し、断られたので、孫娘が男装してきて、入店OKになるのだが、どう見ても男にはみえない。いいかげんだよな。

MATVの日本語字幕がたまに変なのがある。食堂のシーンで、「おかずとごはん。」って注文してる。実際、こんな注文の仕方して自分の希望してるおかずが、ちゃんとでてきたら、びっくりするわ(笑)

で、爺さんたちに追われてる最中に、反政府組織の名簿が清朝の将軍に奪われたということで、司馬龍は将軍の屋敷を急襲。将軍役が龍飛。これまで、どうでもいい展開だったから、すごいバトルを10分程度、見せてくれるかと思いきや、約3分であっけなく龍飛、殺されてしまう。龍飛じゃなくてよかったし。

終盤、ようやく将軍役でロー・リエの登場。これまで、完全にコメディタッチだったのに、司馬龍の仲間が殺されながら、いい声の男性による歌が流れ、急に悲壮感演出に変わる。・・・コメディで来たんだから、コメディに徹しなさいよ。

ロー・リエとのバトルは1対4という不公平ではあったが、これまでのバトルとは違って、見入ってしまった。ただ、ロー・リエを倒すところはわけわからん。ロー・リエが喜怒哀楽の拳をしていて、爺さんが司馬龍とロン・ジェンエールに童貞と処女の合わせ技じゃないと勝てないと言い出す。はじめて聞いたはずの二人が指示通りにその技をやりだし、笑いのツボを攻撃する。この攻撃で倒すのがパターンなのに、結局、仲間の女性が刀で刺し殺してる。なんだかなぁ。・・・って、ロン・ジェンエールが「私、処女じゃないの!」とか言い出してたら、爺さん、結婚相手探し止めて、「姦通罪ならぬ、貫通罪じゃあ!」とブチ切れして、相手の男を殺しにいってただろうな(笑)

この二人の技を習得するための修行シーンだとか、60分以降の展開を膨らませればよかったのに。

で、ラスト。いいかげんに結婚するのかと思ったら、最後も逃げて終わり。続編つくるつもりだったのかしら(笑)

バトルより、爺さんが度々「がははは。」と耳障りの如く笑うところだけが印象に残った作品だった(笑)