霊幻道士6 史上最強のキョンシー登場!

おすすめランク D 

原題:音樂殭屍 

出演:
ラム・チェンイン (林正英)
フォン・ツイファン(馮淬帆)
ロレッタ・リー (李麗珍)  他
監督:トン・ワイシン(唐偉成)    
1992年度作品

いやあ、全くおもしろくなかったなぁ!(←はっきり言いました(笑))。

香港で公開されたときも公開してからほとんど客が入らなかったらしく、3日間で上映打ち切りになっている。 こういう続編を作る際、前作よりもおもしろいものを作ろうとするはずなのだが、明らかに「霊幻道士・最後の霊戦」までと比べて、クオリティーが悪かった。 おまけにラム・チェンインも主演でクレジットされていながら、上映時間の3分の1くらいしか登場しない。

『ある日、フォン・ツイファン演じる道士(以下、ツイファン道士とする)と弟子のアフー、アカン(ション・シンシン)は、 何体ものキョンシーを連れて、山中を歩いていた。ある場所で、ツイファン道士はアフーに1体のキョンシーをトンナン村まで持っていってくれと 頼み、8日後、またこの場所で落ち合おうと約束する。

アフーはトンナン村までの道中、チュチュ(ロレッタ・リー)という女性に会う。チュチュはキョンシーを見て、「キャー!」と驚き、 アフーに抱きつき、アフーは「えへへー。」と喜んでキョンシーにもっとチュチュを怖がらせるよう術を使うという“時間つぶしネタ”をした後、チュチュとアフーは別れる。

ある夜、アフーの運んでいたキョンシーが盗賊によって奪われる。奪われたキョンシーはフランス人教授のもとに運ばれる。教授は「中国のキョンシー、 エジプトのミイラ、ヨーロッパのドラキュラの違いを科学的に明らかにする。これでノーベル賞は私のものだー!がっはっは!」と一人で勝手に喜ぶ。 教授は、特別な薬をキョンシーに投与し、研究を続けようとしたが、その時、キョンシーをすでに研究しているはずの教授が、あろうことか、 邪魔だったのか、キョンシーの頭につけていたお札を外してしまい、キョンシーが暴れ出し、教授は死んでしまう。

キョンシーは次々と人々を襲い始める。ここで、ラム・チェンイン道士が登場して、キョンシーを倒そうとするが、チェンイン道士の持つどんな術を使ってもキョンシーを倒すことができなかった・・・。』

キョンシーものって、結局のところ、道士や弟子が最終的にはキョンシーを倒すというストーリーであり、約90分の間、その最後をむかえるまで、 どんなネタで観客をひっぱっていけるかにかかっているわけ。観客はキョンシーが倒されることは、はじめっからわかりきっているわけで、その間に、リッキー・ホイやビリー・ロウなど、笑わせるキャストが爆笑させてくれるというのが、このシリーズの見どころでもあった。 だが、この作品では、キョンシーを倒せるわけないのに、ずーっとあれこれ失敗する策を練って、キョンシーと戦い、負けて「かなわない。逃げよう。」 を繰り返していた。

観客を笑わそうとしているところもあるが、どれも中途半端で、「もう少し、笑いの部分は引っ張って落としてくれればなぁ・・・。」と思うところがいくつもあった。

バトルシーンもキョンシーに蹴られて、ワイヤーで飛んで壁や木にぶつかるというパターンすぎるアクションが多く、もっとジャッキーのような “見せるアクション”があればなぁと思った。

キョンシーもシリーズが進むにつれて進化してきたのだろう。はじめの設定では、光に弱かったはずが、平気で日中も行動しているし、ピョンピョンはねて動き回るはずが、ドタドタ普通に歩き回っていたり、ときたま気分転換なのか、ピョンピョンはねたりもしている。進化というか・・・いいかげんってこと(笑)

ある筋からの情報では「キョンシーホラー」とは、怨念20%、恐怖40%、カンフーアクション40%、特異キャラクターのユニークさ60%の 合計160%に、オカシ、オソロシの魅力60%を加えた220%大満足の摩訶不思議な最新ホラーだそうだ(笑)