狼牙 ライジング・フィスト

おすすめランク  
原題:狼牙
出演:
ウー・ジン (吳京)
セリーナ・ジェイド
アレックス・フォン (方力申)
青山倫子  他
監督:ニッキー・リー(李忠志)/ウー・ジン (吳京)  
2008年度作品

ウー・ジン、初監督&主演作。

『ある日、殺し屋ボー(ウー・ジン)は香港郊外の小さな島に辿り着く。その島で巨大マフィア組織のマ親分を暗殺したボーは、マの頭部を切断し 鞄に入れ、島を出ようとするが、その途中、ひょんなことから 女性警官イウ・ワー(セリーナ・ジェイド)と出逢う。ボーはイウ・ワーと訪れた食堂で3人組の強盗団と遭遇し、彼らを一網打尽にする。
台風に見舞われ島を出れなくなったボーだったが、強盗団の逮捕に協力したということで、イウ・ワーと警官たちから歓迎を受け、 そのまま島に留まることになる。
その一方、マの死を知った妻(青山倫子)は部下たちに殺した人物を捕らえることと、マの頭部を見つけるよう命令するのだった・・・。』

中盤の食堂での身長2mの大男とウー・ジンとの対決は見応えがあった。大男がやられた後、満を持してロー・ワイコンが参戦して ハラハラドキドキバトルを繰り広げてくれるかと思ったら、あっけなくウー・ジンが勝ってしまって「なんでよ。」と思ってしまった。 ロー・ワイコン、麺を吐いてるだけの印象だったな(笑)

アクションはよかったけど、ストーリー展開が中途半端で感情移入できなかったのが残念だった。 こんなエピソードいらんし・・・と思ったところ。
ヒロインがウー・ジンと仲良くしているのを、警官の一人が嫉妬して、ウー・ジンに嫌がらせしたりするんだけど、ストーリー展開上、無駄。 あと、出動要請があったからとヒロインらがパトロールに行って、「犬がうるさい」って文句言ってるババアに会いに行くところも無駄。 こんなシーンより、ウー・ジンとヒロインの愛情が深まっていく場面とか、バトルシーンを増やしたほうがよかったと思う。

だって日本版予告編で「男は無謀な闘いに挑む。愛するものを守るために。」ってテロップがでるけど、ウー・ジンがヒロインを愛してるとは全然 思わんかったし。好きだったのかも怪しい。ヒロインは好意を寄せてたけど。あのストーリーだと、たまたま会った女性が自分のせいで事件に 関係して組織に捕らわれちゃったから、自分が殺されるリスク大なのに単身で救いに行くただのお人好しの主人公って感じ。

警察署にマ親分の遺体を組織が取り返しに来るシーン。そこでの小競り合いでイケメンの警官が殉職して、周りが涙するんだけど、これも 脚本が悪くて、観てる人、置いてきぼり。観てて、「あー、そうですか。」としか思えない。

キャストがけっこう豪華なのにもったいない配役だったなぁ。ラム・シューなんてそこらじゅうにいる“運動してないデブゴン”でよかった気が (汗)。「ハァハァ。」しんどそうに歩いてた印象しかない。マーク・チェンもマーク・チェンじゃなくてもよかった役柄だったし。

何度観てもわからなかったシーン。“食堂のおばちゃん”役のベティ・ウェイが、しょっぱな、鞄をウー・ジンに渡しているんだけど、 てっきり空っぽの鞄を渡してマ親分の元へ向かったと思ってたら、このシーンの後でマ親分に殺されたオードリー・ホワイトの墓の前に ウー・ジンが鞄を置いて立ち去っている。で、その後、同じような鞄を持ってマ親分を殺しに行っているのだ。色や形が違う鞄ならベティ・ウェイが渡したのがどっちなのかわかったのに一緒だから混乱してしまった。おまけにエンドロールのベティ・ウェイの役柄が“BOSS”って書いて あったのも、理解できなかった。ウー・ジンに暗殺を指示する役目だったのかなぁ??

ウー・ジンVS大人数のバトル。たしかに凄かったんだけど、はっきり言っちゃうと“ハイレベル仮面ライダーVSショッカー戦闘員”バトルだったのね(汗)。 ウー・ジンに対抗できる敵がいなかったのが残念。このバトルが終わったら強敵がでてくるものと期待したんだけど、残ったのが青山倫子だけ。 西脇美智子か大島由加里だったらテンションUPだったけど(笑)。かなり盛り下がる展開だったなぁ。