女カンフー 魔柳拳

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原題:醉俠蘇乞兒

出演:

ユエン・シャオティエン(袁小田)

パメラ・ヤン(楊盼盼)

カサノバ・ウォン(卡薩伐)  他

監督:ナイ・ホイフン(魏海峰)/ウー・パン(胡鵬) 

1979年度作品

ジャッキーの「酔拳」のヒットにより、ジャッキーの師匠、蘇乞兒役を演じたユエン・シャオティエンへのオファーが急増した時に作られた作品。

ヤン・サイクーン(任世官)演じる陳彪が、かつて蘇乞兒に恥をかかされたことを恨んでいて、ある日、蘇乞兒の居場所を知ったことから、復讐を果たすため、蘇乞兒と弟子たちと対決するってだけ。

シーンごとに話が途切れるし、無駄なシーンも多くて、伏線なんてあったもんじゃない。唯一の伏線は、序盤にパメラ・ヤンが隠した酒を、終盤になって飲むってだけ。蘇乞兒の誕生日会に突然、貧乏男が登場して快板とかいうカスタネットでリズムをとりながら、長々と蘇乞兒をバカにしてるんだか、祝ってるんだかわからん歌を歌うシーン、いらんだろ。ヤン・サイクーンの弟子のサン・クァイ(山怪)が、博打をするシーンの長さも異常。

練習の成果をみせたいのか知らんが、パメラ・ヤンの皿回しを2回も見せることないだろうに。そんなにすごいとも思わなかったし(爆)

蘇乞兒が指導する修行シーンを見せとけば、観客も満足だろうと思ったのか、なにをマスターするつもりなのかわからん修行シーンが多かったな。そもそも邦題や字幕の魔柳拳ってなんなのよ?(笑)

終盤の延々と続くバトルシーン。バトルより、晴れたり曇ったりが目まぐるしかったことが印象に残った(笑)

本作はビデオで観たわけだが、出演者のところにディーン・セキの名前があったのに、どこにも出演してなかったのよね。で、上の動画をみたら、ちゃんと出演してたので、観比べてみた。パメラ・ヤンが皿回ししてた演芸場のシーンで、泥酔した蘇乞兒がカサノバ・ウォンと演芸場を出たのと入れ替わりにディーン・セキの登場。ディーン・セキはパメラ・ヤンを気に入り、ちょっかいだすんだけど、ビデオはこのシーン、丸々カット。その後の蘇乞兒がカサノバにおんぶされるシーンからになってた。

いくつかバージョンが存在するのかね?。ビデオにあった序盤の蘇乞兒の誕生日会のシーンは上の動画にはなかったし。

で、「斗え!デブゴン」の時も思ったけど、このジャパンホームビデオの日本語字幕が雑。しゃべってるのに字幕がつかないシーンがあったり、セリフにあわせるでもなく、めんどくさいのか、2行でいっぺんにセリフを書いちゃってる。

カサノバ・ウォンが出演してるのに、このクオリティはもったいない。あえて言えばカサノバの三段蹴りくらいしか、見どころないな。

本作はゴールデン・トリポッド・フィルムが製作した作品。ユン・ピョウ主演の「ワンチャイ外伝鬼脚」「黒影」もこの会社の作品。それまでこの会社の名前を聞いたこともなかったのに「黒影」のセールスポイントで、「ゴールデン・トリポッド・フィルム設立20周年記念作品」なんて大層なことを言ってたから、他作品は何だろうと頭の片隅で気になってたのよね。こういうクオリティの作品を長年、製作している会社だとわかった(笑)

本作は、「酔拳」「蛇拳」以外でシャオティエン爺さんを見たい人か、カサノバ・ウォンのアクションシーンを見たい人だけ観ればよし!。ストーリーはどうでもいいので、日本語字幕なくても鑑賞可能!