おすすめランク D
原題:長短腳之戀
出演:
チョウ・ユンファ(周潤發)
ジョイ・ウォン(王祖賢)
ニナ・リー(利智)
ジェームズ・ウォン(黃霑)
ウォン・チン(王青)
ボニー・ロー(羅明珠) 他
監督:ワン・チュン(王鍾)
1988年度作品
『お人好しのガノンは、足の不自由な娘メイのために、従兄弟にだまされて買った荒れた古いスーパーマーケットで仕事をするが、不景気でうまくいかない。不運だらけのメイだが、ある日、占い師から「間もなくいい男が現れる」と予言される。そんな時、メイは暴走してきたタクシーにぶつかってしまう。足をひきずるメイを見て、運転士のジョーは責任を感じてしまうが・・・。(DVDジャケットより引用)』
ビデオで観て以来、久しぶりにDVDで観なおしたけど、ユンファ作品の中では残念な部類に入ってしまう作品。「大丈夫日記」のようなものを期待したのにね。
ストーリー展開が尺稼ぎのパターンでおまけに雑。”脚の不自由な女性が交通事故にあって、その加害者と結婚に至る”って大筋だけ決めて撮影スタートした感じ。ボロボロの店を買い取ってしまって嘆いていたのに、そんなに苦労する描写もなく改装されて、着々とオープン準備が進んでたし、ユンファが銀行強盗とグルだと疑われたのも、いつの間にか疑いは晴れた状態になってるし、ジョイがいつの間にかユンファと恋仲になっちゃってるし。そこまでの過程を面白おかしく描かないといかんのちゃうの!?ジョイが生まれつき脚に障害を持ってる基本設定も、はっきり言って、いらんぞ!?
入院しているジョイを見舞いに来たユンファと兄役のウォン・チン(王青)が、ジョイの父親と一緒に車の運転のマネをしてるシーン。・・・なにが、面白いんだろ!?(汗)
ニナ・リーの家にユンファが米袋を配達するシーン。ニナ・リーのタイトな服装といったら!・・・ゆっさゆっさしてはりますなぁ!(笑)
唯一、クスッと笑ったのは、ユンファの女装シーンくらい。
ユンファの妹が騙されて、着替えの様子を盗撮されたフィルムをユンファたちが取り戻すエピソードも、なんでジョイではなく妹にしたのか疑問。仲が悪かった2人が、この事件をきっかけに恋仲に発展するって展開の方がよかったのでは?
盗撮事件をニュースで知った店主役のジェームズ・ウォンのひとこと。「あんな姿、撮られたら人生終わり。」・・・着替え姿で、こう言われちゃう時代があったんだから、デジタルタトゥーになってしまうようなことは、自らしないほうがいいわけよね(汗)。
店主の親戚が、店の向かいに出店したので、嫌がらせや対抗したりする展開になるんだけど、これも面白おかしくできてないんだよね。マイケル・ホイの「ホンコン・フライド・ムービー」のように、なんで、できなかったのかなぁ?ちなみに親戚役は、わからなかった人いるだろうけど、「少林サッカー」の”鉄頭”よ!(笑)
オープンイベントのシーン。どこぞの、目玉がたくさんついた妖怪に見えるキャラより、パイナップルの着ぐるみを着て、楽しそうなユンファの方がかわいい(笑)
ジョイがあれだけユンファのことを嫌いだったのに、なにがきっかけで心変わりしたのかわからん。好きが嫌いになるのは簡単だけど、嫌いが好きになるってのは、ハードル高いと思うけど。
ラスト、なんだかんだと”棚から牡丹餅”だったのは、ウォン・チン(王青)だったよな。ユンファとジョイは、ユンファの「あちゃー、騙されたー!」って表情から察するに、スピード離婚になると推察(笑)
監督のワン・チュン(王鍾)とウォン・チン(王青)は実の兄弟。この2人が兄弟なのは顔見て納得だけど、ユンファとウォン・チンは違いすぎだわ(笑)。異父兄弟レベル(爆)
レビュー書いてる際に、いろいろ調べてて「マジか!!」と驚いたのが、ユンファの妹役を演じたボニー・ローが2016年に47歳の若さで亡くなっていたこと。過度な減量で心臓に負担がかかってしまったのが死因のよう。
邦題を考える時は難儀しただろうな(汗)。原題を「長短腳之戀」なんてタイトルにしなくてもいいわけで。その結果、劇中のどこからインスピレーションが浮かんだかもわからないタイトルに(笑)
↓ユンファたちがいきなり踊り始めた際に流れた挿入歌、アニタ・ムイが歌う「再共舞」