トリプルタップ

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原題:鎗王之王
出演:
ルイス・クー(古天樂)
ダニエル・ウー(吳彥祖)
シャーリーン・チョイ(蔡卓妍)
リー・ビンビン(李冰冰)
チャップマン・トー(杜汶澤)
ラム・シュー(林雪)
アレックス・フォン(方中信
アンドリュー・リン(連凱)
マイケル・ウォン(王敏德)
監督:イー・トンシン(爾冬陞)
2010年度作品

2000年に公開されたレスリー・チャン主演作「ダブルタップ」の続編。

当ブログは相変わらずのネタバレ全開のため、観たい人は観てからで(笑)。

『投資会社の敏腕ブローカーのクワン(ルイス・クー)は”トリプルタップ”を撃てる射撃の名手。IPSC射撃大会当日、順調に勝ち進んだ彼は香港警察NO.1の腕を持つチョン警部(ダニエル・ウー)を決勝で破り優勝する。表彰式後、会場から帰る高速道路で債券輸送車の強奪事件に遭遇する。白バイ警官が撃たれ、とっさにクワンは大会用の銃で強盗団3人を射殺するが犯人の1人を取り逃がしてしまう。クワンは警察に連行され、競技用の銃を使用した殺人罪で起訴される。この事件を担当するのは、射撃大会で2位になったチョン警部だった。世間はクワンを英雄視し、彼の裁判は無罪となる。だが、チョン警部は強盗団が襲った4億ドル債券の行方と投資会社マネージャーであるクワンにある疑問を持つ・・・。(DVDジャケットより引用)』

もったいない作品だったな。英題でもあり、邦題でもある”トリプルタップ”が、冒頭の競技大会でしかネタにされなかったのが致命的。ダニエル・ウーが、次回の競技大会までにトリプルタップを習得するとか、ルイスがその後のストーリー展開でトリプルタップを使ったとか、そんなのが全くなし。これ、トリプルタップをメインネタにしたのと、無記名債券を扱った犯罪ドラマと別々の作品にした方がよかったんじゃない?

ちなみにトリプルタップとは、射撃競技において連射した3発の銃弾を同じ位置に命中させる高度なテクニックのこと。どう考えても、タイトルにその名がついてたら、その能力をフルに活かした、前作の「ダブルタップ」を超越したストーリーを期待しちゃうでしょ。

ルイスが、リー・ビンビン演じる上司の女性に気に入られて、昇進したのはいいけど、「あなたは私のものでしょ。」ってのは、「なんだ、この高飛車な女は!?」って言いたくなるよな。ルイスが保釈後、ビンビンの家に行くと、あらかじめ、ルイスのためにハミガキ粉をつけて歯ブラシが用意されてるってのも、ものすごい束縛を感じた(汗)。

前作で同じ役を演じたアレックス・フォンが、犯人になりきって推理するシーン。なんか取り憑かれたみたいになってたけど、なりきるとこんなにヤバくなっちゃう人の意見を大いに参考にしちゃうダニエルはどうなのよ!?(汗)。犯行現場も見ず、ルイスに直接会ってもいない状態で、「あの警官は俺を知ってた。」なんてことまで推理できちゃうかい?

敏腕ブローカーなんて立場になると、いつも利益が出せるはずもないから、ルイスみたいに顧客から顧客へ口座の金を移し替えてその場しのぎしてる人、実はいるんじゃない?最近の急激な円安で、手を震わせながらしまくってる”敏腕”ブローカー、多かったりして(爆)。

ルイスとチャップマン・トーが同級生だったことを知った前提で、再度観ると、射撃場で、ルイスがチャップマンの役名の「タオ」を口にするまで、2人の表情や行動が、観客に2人は知らない者同士と思わせておきたい演出になっちゃってる。

ルイスが、あくまで”彼”として別の推理をダニエルに話すシーン。結果的に、それが真実だったわけだけど、なんで、わざわざルイス自ら、ダニエルに話す必要があったのかが、よくわからない。そもそも観客は序盤の強奪シーンに、省かれたシーンが存在するなんて思いもよらないわけで、終盤になって実は、序盤では省いていたシーンがありましたって演出はどうなのよ。序盤の強奪シーンが、ルイスの供述を再現したシーンなら、真実を隠していたってことで納得できるんだけど。

ルイスが無実かどうかを証明するため、脳死状態になっている警官の殺害をルイスに実行させようと、ダニエルが警官の家族に説得するのもどうかと思ったな。で、それを直前で止めようともせず、実行させちゃってるし。ルイスが病室に入った時点で、なんで止めないのよ?。脳死になった状態を死と判断するのは賛否あるけど、家族としては納得できない人はでてくるわな。一途の望みも断たれるわけでね。

ラスト、ルイスが病院からでてくるまでに、あんなにライトを用意してるってのも現実的じゃないのよね(汗)。

ラストの対決だって、結局、昔からある早撃ちガンマン対決になっちゃってるし。で、ダニエルに手を撃たれたルイスは、叫びながら拳銃を取りに行ったところを狙撃されて死んでしまう。ルイスを狙撃したのは、脳死状態だった警官の双子の兄。一般人が銃で強盗を殺害したら裁判沙汰になるのに、普段から銃を所持してる警官なら、身内が殺された場合、明らかに殺意がある状態で犯人を殺していいのかってのも、それはそれでどうなんだろ?って話。致命傷にならないところを撃って、逮捕すればよかったわけで。あのお兄さん、殺す気まんまんの表情だったぞ(汗)。

シングル、ダブル、トリプルの次はクアドラプル(quadruple)って言うけど、”クアドラプルタップ”はさすがに難易度高すぎて不可能だろうから、続編は期待できないだろうな。”トリプルタップ”を活かした作品じゃなかったのが、残念!!