続・少林寺三十六房

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原題:少林搭棚大師
出演:
リュー・チャーフィー(劉家輝)
ワン・ロンウェイ(王龍威)
カラ・ワイ//ベティ・ウェイ(恵英紅)
シャオ・ホウ(小侯)
監督:ラウ・カーリョン(劉家良)
1980年度作品

少林寺三十六房」が初めてキングレコードからDVD化された際に、本作もDVD化され、「三十六房に続編あったんかい!!」と一部で騒がれ、幻と言われていた作品。

三十六房を創設した三徳和尚=リュー・チャーフィーがこれから“反清復明”の思想のもと、三十六房でどんなことをやってくれちゃうんだろう!! 楽しみだなあ!!・・・と“続”だからと思い込んで観てしまうと、「なんじゃいこれは!」と思ってしまうかも。

原題は少林搭棚大師だが、劇中のタイトルには、少林搭棚大師(少林寺三十六房続集)と括弧で書かれていたので、邦題がまぎらわしくしたのではない。まあ、“少林寺三十六房外伝”の方がよかったかな。

とにかく観る前に“三徳和尚≠リュー・チャーフィー”状態にしないとダメ。

僧侶と偽りながら、インチキ薬を売ったり、お布施を騙しとって生計を立てていたチェンチェ(リュー・チャーフィー)は、兄貴が働く染物工場で、経営者(ワン・ロンウェイ)が満州人を雇い、従業員の賃金を不当に下げて、兄貴たちが暴行を受けたことを知る。染物工場で働く友人、 ホー(シャオ・ホウ)に助けを求められたチェンチェは、三徳和尚(サンダ和尚)に変装し、従業員らにも協力してもらい、 賃金を元の金額に戻すよう、経営者側に要求するのだった。

一度は賃金を戻すことに成功するが、調子にのってしまった結果、クンフーもできないニセ三徳和尚だということがバレてしまい、 従業員もろともはげしい暴行にあってしまうのだった。

チェンチェは、クンフーを習得し、兄貴、友人らを助けるために、少林寺へ向かうことを決心する。当然、鍛錬もしていない チェンチェを受け入れてくれるはずもなかったため、僧侶になりすましたりといった騙し、ハッタリ、運、ツキで三徳和尚本人を前にすることになる。

三徳和尚はチェンチェに弟子入りを許可する前に寺の修復工事のため、竹での足場作りを一人でするよう命じる。 チェンチェは足場を作りながら、僧侶たちの三十六房での修行を見て、自分で竹で修行道具を作って、見よう見まねで 黙々と鍛錬していくのだった。

一年後、ようやく足場を完成したチェンチェに三徳和尚は突如、「足場を全て取り壊して下山しろ!」と命じる。クンフーを教えてもらえると思って、足場を完成させたチェンチェはその命令に納得できず、反抗するが、下山を余儀なくされるのだった。

故郷に戻ったチェンチェを兄貴や友人らは“クンフーの達人”になったと思い、出迎えるが、「クンフーを教えてもらえなかった!」 とチェンチェは告白する。だが、チェンチェは自分でも知らぬ間に最強の“搭棚クンフー”を習得していたのであった・・・!

チャーフィーのイメージが本作のコミカル演技でガラリと変わった人も多いはず。新たにファンになった人も多いだろう。 とりあえず「少林寺三十六房」のみを購入したって人、この“続”も買った方がいいと思うよ!

少林寺内での修行シーンももちろんあり、クンフーを習得したチャーフィーと、染物工場の経営者たちとのラストバトルもなかなか見ごたえがあった。

91年に「少林寺拳道」というタイトルでテレビで放送されたそうなのだが、全く気がつかなかった。ローカル局で放送されたのかな。

DVDで収録されていたチャーフィーのインタビューで印象的だったのは、武術家としての誇りだった。本作で三徳和尚を演じたチン・チュウが京劇出身の俳優ということで、同じく京劇出身のジャッキーやサモ・ハンらと自分たちとは、本質的に全く異なるということだった。チャーフィーのクンフー映画への想いは、「ヤングマスター」から「酔拳2」までの長期にわたりクンフー映画を作らなかったジャッキーとはケタ違いに強かったのだと思う。

CGによる非現実な作品に見慣れてしまった人たちよ!チャーフィーの正真正銘のクンフーを「少林寺三十六房」 「続・少林寺三十六房」で存分に堪能しよう!!!